アカデミア創薬への支援

DDS共同研究

DDS共同研究の詳細

当社はドラッグデリバリーシステム(DDS)の研究開発の過程で、エマルション・リポソーム・高分子ナノ粒子など様々なDDSキャリアを開発し、様々な化合物を高効率にこれらのキャリアに封入してきました。さらにキャリアだけでなく、タンパク質製剤に脂質を修飾することで、タンパク質製剤の体内動態を改善することに成功しています。これらの研究から、DDS技術を臨床試験や上市まで育てるノウハウや経験を得てきました。

一方、大学や公的研究機関には、うまく育てれば人類の健康に貢献するDDS技術がたくさんあると思います。例えば、疾患部位や特定の臓器で過剰・特異発現しているレセプターに対するリガンドや、細胞内輸送制御やpHや温度変化などの刺激応答によって薬剤放出を制御できる新規機能性化合物を発見・合成した基礎研究者の方はそれらを使ってDDS開発を行い臨床開発ステージまでもっていきたいと考えていると思います。

そのような基礎研究の段階から製薬企業に化合物をもっていき共同研究を申し込んでもなかなか受け入れられないのではないでしょうか?これは基礎研究から臨床試験まで進めるために膨大な時間とコストがかかること、大量生産を見据えた製造法の確立や実用化に向けての実験データが不十分なことなどが原因となっています。

そこで、当社が、基礎研究の段階から特許・ライセンスに向けての最適な実験手法の選定、およびGMP規格・安全性・実施例などを踏まえた上での製薬企業での製造につながる開発をサポートする事業を開始しました。また、優れた疾患部位・臓器集積性を有する新規リガンド、または細胞内動態・薬剤放出制御可能な新規機能性化合物を有しているにも関わらず、申請者がDDSキャリアの開発に関する経験が少ない場合、当社に蓄積されたDDSキャリア開発に関するノウハウや研究機器を使用することも可能です。

アカデミアの研究者にとって、製剤製造、特許出願、ライセンスアウトの交渉などは研究者およびアカデミアのみで実施することは非常に難しいことだと思います。当社は製薬会社における製剤開発経験者、DDS製剤開発経験者を有しており、また知財や臨床試験といった各ステップの専門家も有しております。そこで当社のノウハウを活かし、また当社の専門家が協力することで研究成果を効率的にライセンスアウトまで進めることが可能です。費用の代わりに当社が知財の一部を頂く形も可能です。是非お気軽にご連絡ください。

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DDS共同研究の実績

当社の開発したDDS製剤・リポPGE1やリポNSAIDを上市

リポPGE1は、脂肪微粒子に封入することによりPGE1の失活を防ぐと共に、疾患部位へターゲッティングするDDS製剤で、脂肪微粒子を使ったDDS製剤としては世界初でした。我々はこの技術を応用し、リポNSAIDなど複数の脂肪微粒子製剤の開発に成功しました。

SOD(スーパーオキシドジスムターゼ)にリン脂質を結合させ(レシチン化)、
その医薬品としての活性を格段に高めたDDS製剤PC-SODを開発

タンパク質のレシチン化技術を持っているのは当社のみであり、この技術は他のタンパク質(抗体など)にも適応可能です。

ターゲッティング(疾患部位に薬物を選択的に送達させる)、あるいは徐放化(薬物を徐々に放出させる)の両方の目的を同時に達成した世界初のDDS製剤ステルス型ナノ粒子を開発

この粒子にPGE1を封入したナノ粒子(ナノPGE1)は、血管病変部に集積しそこでPGE1を放出するため、我々が上市したリポPGE1よりも、少ない量と投与回数でもより高い薬効を発揮することが期待されます。この粒子は低分子化合物だけでなく、核酸等にも応用可能です。

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