概要と展望

当社の前身、エルティーティー研究所が聖マリアンナ医科大学発のバイオベンチャーとして誕生して以来、当社は30年近くに亘って新薬開発を行ってきました。当社の経営理念は、最先端の科学技術を医療に応用し、世界中の人々の健康と命を守ることです。
創設者で初代会長の水島裕は、ドラッグデリバリーシステム(DDS)研究の草分け的存在であり、リポPGE1(パルクス、リプル)を始め、多くの新薬開発を成功させました。水島裕は、大学教授(聖マリアンナ医科大学難病治療研究初代センター長)、参議院議員、文部科学省初代政務官などを歴任しました。また、いち早く中国での医薬品ビジネスの将来性を見抜き、1995年に中国政府系病院と共同で北京泰徳製薬を設立し、リポPGE1を始め多くの新薬を開発しました。

2008年に二代目会長に就任した水島徹も長きに亘り大学教授(熊本大学薬学部附属創薬研究センター初代センター長等)を勤め、我が国にドラッグ・リポジショニング(DR)研究を広めた研究者です。また現在、北京泰徳製薬の副薫事長も兼務し、同社の研究所での指導や医薬品開発の支援も行っています。
このような沿革からお分かり頂けますように当社には他のバイオベンチャーにはない、以下に挙げる多くの特徴(財産)を持っています。

  • ① DDSとDRという効率的な創薬手法において、世界をリードするコア技術
  • ② 産学官に広がる人的ネットワーク(特に、アカデミアとの繋がり)
  • ③ 中国有数の製薬企業(利益額でベスト20に入る)に成長した北京泰徳製薬との強い繋がり
  • ④ 会社の継続実績に基づく信頼と、創薬ノウハウの蓄積(経験豊かな社員・役員)
  • ⑤ 安定的な収益に基づく(7期連続黒字)医薬品開発推進力

2016年、当社はこれまでの研究開発の推進と共に、新たな試みを開始しました。一つは大学や他企業との共同研究により、新たなパイプラインを増やしていくことです。二つ目は北京泰德制药股份有限公司との密接な連携による創薬です。三つ目は自社ラボを整備し研究を加速させることです。さらに、他企業やアカデミアが持つ候補医薬品を当社がライセンスインし、一緒に開発を進める事業も開始しました。これらの試みは全て、当社の財産を活かしたものです。
この新しい試みの成果も産まれ始めています。例えば、2018年3月にはノーベルファーマ株式会社との間で共同開発契約を結び、協力してDRに関する医薬品開発を行うことを開始しました。また最近、東京大学、静岡県立大学、武蔵野大学との共同研究により新たな既承認薬の効果を発見し、共同で特許を出願しました。北京泰德制药股份有限公司との連携による創薬も進んでおります。さらに、2019年2月には湘南研究所を新設しました。今後も当社独自のパイプラインを進展させると共に、これら新しい取り組みにも邁進して参ります。
当社がこれまで長きに亘り創薬を継続出来たのは、株主、政府・大学・医療機関・他企業などの関係機関、社員など多くの方々のお陰と深く感謝しております。この感謝に答えるべく、当社はこれから更なる発展を目指し努力して参ります。皆様のより一層のご支援、ご協力を賜りますよよろしくお願い申し上げます。

代表取締役会長兼社長・最高経営責任者(CEO) 薬学博士 水島徹